eSIMとは?2つの意味とメリット、デメリット、対応機種を紹介

eSIMとは? スマホ

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eSIMとはスマホと一体型のSIMのことです。従来型のSIMとは異なり、機種変更の際にスマホから抜いたり、挿入したりする必要がありません。そのため、紛失や破損のリスクがなく、より便利に利用できます。

便利な半面デメリットもあります。例えば、まだすべてのスマホがeSIMに対応しているわけではないため、利用したいときでも利用できないことも少なくありません。

この記事ではeSIMの仕組みや種類、メリット、デメリットについて紹介します。また、対応機種もiPhoneとAndroidに分けて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

この記事で分かること

  • eSIMとは何か、どのような種類があるか
  • eSIMを利用するメリットとデメリット
  • eSIMを利用する手順、自宅で機種変更をする方法
  • eSIMに対応している機種

※ 記事内の情報は執筆・更新時点の内容です。
※ 価格の記載がある情報についてはすべて税込表記です。

eSIMとは?

スマホ

SIMとは契約者の情報が記録された小さなカードのことで、単にSIMと呼ばれることもありますが、SIMカードと呼ばれることもあります。

スマホやタブレットなどにSIMカードを挿入すると、契約者の情報に従って、電話やデータ通信などができるようになります。

例えば、契約者が電話番号を持ち、その電話番号で通信契約を行っている場合について考えてみましょう。

SIMカードをスマホなどに挿入すると、契約者の電話番号で電話ができるようになります。また、SIMカードを別のスマホなどに挿入すれば、今まで電話を利用できていたスマホでは通話できなくなってしまいます。

eSIMはカードなどの目に見える形のSIMではありません。主に次の2つの意味を持ちます。

▼ eSIMとは

  • スマホ本体と一体になったSIM
  • 遠隔操作できるSIM

それぞれのeSIMについて見ていきましょう。

スマホ本体と一体型のSIMのこと

eSIMとは、スマホ本体と一体になったSIMのことを指すことがあります。通常、eSIMといえば、こちらの意味を指すことが一般的です。

従来のSIMのようにスマホから取り出すことができないため、埋め込み型のSIMとも呼ばれます。

元々デバイスと一体になったSIMは、スマホではなくIoT機器向けに考案されました。実際に、通信回線を車に埋め込み、自動運転の管理などに活かしている例もあります。

また、iPhoneではXSやXS Max、XR以降はeSIMに対応したモデルです。今後も益々eSIM対応機種は増え、通信会社の乗り換えなどが簡単にできるようになると考えられています。

遠隔操作できるSIMのこと

あまり一般的ではありませんが、遠隔操作できるSIMを指すこともあります。従来のカードタイプのSIMは、他の機種に乗り換えるときには差し替えなくてはいけません。

一方、eSIMでは差し替える必要がなく、遠隔操作で情報を書き込むことができます。そのため、通信会社の窓口に行かなくても、オンライン上で乗り換えなどの手続きを行うことが可能です。

eSIMの種類

eSIMの種類

eSIMには、「データeSIM」と「音声eSIM」の2つの種類があります。それぞれのeSIMでできることや特徴について解説します。

なお、データ型と音声型の2つの種類に分かれているのはeSIMだけではありません。従来型のSIMカードも、データ型と音声型の2つに分かれています。

格安SIMなどを契約する際にはどちらか選択できることもあるので、違いについて正しく理解しておきましょう。

データeSIM

データeSIMとは、データの送受信だけを行うSIMのことです。電話なしの契約のため、電話番号を登録する必要もありません。

とはいえ、通話ができないのではなく、無料通話アプリなどを使えば話すことも電話を受けることもできます。

音声eSIMと比べると月額料金が低く設定されているので、月々の料金を抑えたい方に適した種類です。

また、普段から電話番号を使わずに、無料通話アプリを使って音声でのやり取りをする方にも適しています。

ただし、データeSIMはインターネット環境がないところや不安定なところでは使えない点に注意しましょう。

また、データ通信量の上限を定めた契約のときは、既定のデータ通信量を超えるとインターネット通信ができず、通話アプリも利用できなくなってしまいます。

緊急の際にすぐにつながる手段としてスマホを用意したいときには、データeSIMではなく音声eSIMのほうが適しているでしょう。

例えば、防犯目的で子どもにスマホを持たせる場合であれば、インターネット通信が利用できない環境でもつながる音声eSIMのほうがおすすめです。

音声eSIM

音声eSIMとは、電話番号を利用できるSIMのことです。電話としても使えるので、通常の携帯電話・スマホと同じ使い方ができます。データeSIMと比べると月額料金が高めに設定されていることが一般的です。

なお、データeSIMと音声eSIMは、SIMそのものが異なるのではありません。通信会社との契約の違いというほうが正確で、データの送受信だけの契約をデータeSIM、データの送受信と電話番号を使った電話サービスの契約を音声eSIMと呼びます。

eSIMを利用するメリット

eSIMを利用するメリット

eSIMもSIMと同様、通信会社との契約内容や電話番号といった情報を記載したもののことです。

カードとして独立させるのではなくスマホと一体型にすることで、SIMカードにはないメリットを得られます。主なメリットとしては次の4つが挙げられます。

eSIMを利用するメリット

  • SIMの差し替えなしにスマホを利用できる
  • オンラインで申し込みから利用まで完了できる
  • 1台のスマホで複数の回線を利用できる
  • 海外でも利用できる

それぞれのメリットについて、具体的に解説します。

SIMの差し替えなしにスマホを利用できる

従来のSIMカードは、通信会社との契約1つにつき1枚発行されることが一般的でした。

SIMカードにはいくつかサイズがありますが、使いたいスマホで対応しているSIMカードのサイズが合わないときは、元のSIMカードのデータを新しいスマホに合うサイズのSIMカードに移行し、元のSIMカードのデータを消去するという手間が発生します。

SIMカードのサイズが合う場合でも、元のスマホから新しいスマホにSIMカードを差し替えることが必要です。

一方、eSIMであればデータの書き換えだけでスマホの機種変更を行えるので、紛失や破損のリスクがありません

また、SIMカードのようにサイズがいくつかあるわけではないので、データの書き換えに手間取ることもありません。

振動による破損のリスクがないことも、eSIMの特徴です。従来型のSIMカードはスマホとは別の物体のため、スマホとSIMカードの間にすき間ができ、激しい振動によって破損する可能性もありました。

しかし、スマホと一体型のeSIMであれば、スマホとの間にすき間がなく、激しい振動が想定される車などに搭載しても、破損しにくくなっています。

オンラインで申し込みから利用まで完了できる

従来型のSIMカードを利用して通信を行う場合、SIMカードを受け取る必要があります。一般的に、通信会社の店舗窓口や郵便などの手段を使って受け取るため、手間がかかるだけでなく、時間もかかってしまいます。

一方、eSIMであればデータの書き換えだけで新しい通信契約を利用できるため、申し込みから利用までの手続きをすべてオンラインで実施することが可能です。

通信会社や家電量販店などで購入したスマホや古いスマホなどでも、eSIMにさえ対応していれば、簡単にすぐに使える状態にすることができます。

1台のスマホで複数の回線を利用できる

2つのSIMに対応している「デュアルSIM」のスマホも増えてきました。デュアルSIMは1つのSIMだけでも利用できますが、2つのSIMを組み込むことで、1台のスマホで2つの電話番号や2つの通信契約を使い分けることができます。

eSIMとSIMカードの両方に対応しているデュアルSIMも少なくありません。eSIMの契約をプライベート用、SIMカードの契約をビジネス用と使い分けたり、データ通信だけの契約と電話ありの契約に使い分けたりと、1台のスマホで多様な使い方が可能になります。

海外でも利用できる

現在利用しているスマホを海外で利用する場合、現地でプリペイド式のSIMカードを購入し、SIMフリーのスマホに挿入して使用することが一般的でした。

しかし、利用中のスマホに合うサイズのSIMカードが現地で販売されていなかったり、取り扱いはあるものの在庫切れだったりするケースもあり、必ずしもスムーズに利用できるとは限りません。

eSIMであれば、海外でもデータの書き換えだけでインターネット通信や通話ができるため、SIMカードのサイズや在庫とは関係なく利用できます。

海外でも使い慣れたスマホを利用できれば、海外旅行のハードルもさらに低くなるでしょう。

eSIMを利用するデメリット

eSIMを利用するデメリット

従来型のSIMカードと比べて利便性の高いeSIMですが、状況によっては使いづらさを感じることもあります。

eSIM対応の機種にするかどうか迷ったときは、デメリットとなり得る次のポイントにも注目しましょう。

eSIMを利用するデメリット

  • 機種変更に時間がかかることがある
  • 対応していない通信会社もある
  • 対応していないスマホ機種もある

それぞれのポイントについて解説します。

機種変更に時間がかかることがある

従来型のSIMカード対応のスマホ機種であれば、契約内容に変更がない場合、SIMカードを差し替えるだけで機種変更ができました。

通信会社の窓口に出向いたり、郵送でSIMカードを受け取ったりする手間はかかりますが、利用者本人がオンラインでデータを書き換える必要はありません。

一方、eSIMを利用して機種変更するときは、オンラインでの手続きが発生します。利用者によっては従来型のほうが使いやすいと感じることもあるでしょう。

また、eSIMで機種変更するときは、登録に必要なデータをQRコードで表示させて読み取るスタイルが一般的です。そのため、機種変更するスマホ本体とは別に、QRコードを表示させるパソコンやスマホが必要になることもあります。

QRコードをカメラで撮影してオフラインで表示させたり、紙に印刷して新しいスマホで読み込んだりすることもできますが、その場合は新しいスマホはインターネット通信につながっている必要があります。

通信環境やインターネットデバイス、プリンターなどが揃っていないときには、機種変更が難しくなることもあります。

対応していない通信会社もある

SIMカードと比べると、eSIMは新しい技術です。通信会社によってはまだ対応していないため、eSIM対応のスマホを持っていても書き換えられないことがあります。

特にMVNOでは対応していないことが多いので注意しましょう。MVNOでは大手キャリアから通信設備を借りてサービスを提供しているため、大手キャリアがリモート対応できる技術を開放していないときはeSIMの書き換えができません。

対応していないスマホ機種もある

通信会社側でeSIMに対応している場合でも、スマホ機種自体がeSIMに対応していない可能性があります

例えば、eSIM対応のものからSIMカード対応に変更する場合は、オンラインでのデータ書き換えはできません。

将来的には、eSIM対応の機種がますます増えると想定されます。次回の機種変更をスムーズに済ませるためにも、今回の機種変更からeSIM対応のものにしておくことがおすすめです。

eSIMの利用手順

eSIMの利用手順

eSIM対応の機種に変更するときは、以下の手順で手続きを行います。

  1. eSIM対応の機種か確認する
  2. SIMロックを解除する
  3. オンラインで利用を申し込む
  4. 開通手続きをする

スマホ機種がeSIMに対応している場合は、すべての手続きをオンラインで行えるため、自宅で機種変更が可能です。

ただし、スマホ機種によっては、通信会社の店頭窓口などでSIMロックの解除をしてもらうことが必要になります。不明点は契約している通信会社に問い合わせておきましょう。

1.eSIM対応の機種か確認する

まずは、お持ちのスマホ機種がeSIM対応の機種であるか確認することが必要です。

スマホを新しく購入した場合であれば、スマホの箱や取扱説明書に記載されています。また、中古のスマホを利用する場合には、スマホを製造したメーカーのホームページなどでeSIM対応の機種かどうか確認しておきましょう。

機種変更する予定のスマホ機種がeSIMに対応していない場合は、SIMカードを郵送で受け取るか、通信会社の窓口での手続きが必要になります。

契約している通信会社のサービスセンターに電話やメールなどで問い合わせ、手続きを勧めていきましょう。

2.SIMロックを解除する

現在利用中のスマホにSIMロックがかかっているときは、機種変更できません。SIMロック解除済みであることを確認しておきましょう。

なお、SIMロックの解除は、そのスマホ機種を契約していた通信会社でしかできないようになっています。

通信会社を変更せずに機種変更する場合は現在の通信会社に、機種変更に合わせて通信会社も変更する場合は変更前の通信会社に問い合わせて解除してもらいましょう。

SIMロックの解除手続きは、オンラインで申し込むときは無料ですが、電話や通信会社の窓口で申し込むときは有料のことがあります。まずは通信会社のマイページなどからオンラインで申し込めないか調べてみましょう。

3.オンラインで利用を申し込む

eSIM対応機種への変更は、基本的にはオンライン申し込みとなります。通信会社のマイページから申し込めることが多いので、確認してみましょう。

なお、機種変更の申し込みの際には、本人確認が必要となります。本人確認は次の流れで実施することが一般的です。

  1. 運転免許証やマイナンバーカードなどの顔写真のある所定の書類を撮影する
  2. スマホのカメラ機能で利用者の顔を撮影する
  3. 書類と顔写真に相違がないかをAIで判定する

なお、AIが判定できないときなどは、書類を郵送するなどの別の方法で本人確認を行うことになります。通信会社によっても異なるので、指示に従って確認作業を完了させましょう。

4.開通手続きをする

オンラインでeSIMの利用を申し込んだ場合には、開通手続きも利用者自身がする必要があります。方法は通信会社によって異なるので、確認しておきましょう。

eSIMの利用を申し込んだ画面に記載されていることが多いので、特に迷うことはありません。通信会社によっては開通手続きのために専用アプリのインストールが必要になることもあります。

ただし、本人確認などの審査に時間がかかるときは、開通手続き完了までにも時間がかかるので注意が必要です。

eSIMの対応機種

5つのiPhone

eSIMを利用する場合は、eSIMに対応した機種を準備することが必要です。iPhoneとAndroidに分けて、eSIM対応機種を紹介します。

iPhone

iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR以降の機種は、すべてeSIMに対応しています。

eSIM対応のiPhone

  • iPhone XS
  • iPhone XS Max
  • iPhone XR
  • iPhone 14シリーズ各種
  • iPhone 13シリーズ各種
  • iPhone 12シリーズ各種
  • iPhone 11シリーズ各種
  • iPhone SE(第2世代以降)

なお、iPhoneではeSIMに対応している機種はすべてデュアルSIMに対応しています

しかし、機種によってはデュアルSIMで5Gを利用する際にOSが対応していないこともあるので注意が必要です。

デュアルSIMで5G通信を利用するときには、iOS14.5以降をインストールしているか確認しておきましょう。

Android

Androidはメーカーも多いので、eSIMに対応している機種も数多くあります。一例を紹介します。

eSIM対応のAndroid

  • Xperia 10 Ⅳ
  • Xperia 1 Ⅴ
  • AQUOS sense7
  • OPPO Reno9 A

同じ機種でも通信会社によって機種名が異なることもあるので、通信会社に確認すると確実です。

一般的に、eSIMに対応している通信会社が販売しているスマホは、eSIMに対応していることが多い傾向にあります。

【Q&A】eSIMのよくある質問

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eSIMに対応しているスマホ機種であれば、オンラインで機種変更の手続きが可能です。通信会社の窓口は混み合うことが多いため、eSIM対応機種を選ぶことでより気軽に機種変更ができるようになります。

eSIMの利用に関してよくある質問をまとめました。ぜひご覧になり、疑問を解消してからeSIM対応機種の購入に進みましょう。

Q.eSIMはスマホ以外でも使える?

eSIMは元々IoTに搭載するために開発された技術のため、インターネット通信を行うデバイスであればスマホ以外でも広く使われています。スマートウォッチはeSIM対応のものも多いです。

例えば、Apple社のスマートウォッチ(アップルウォッチ)はiPhoneと情報共有できるので、シーンに合わせて使い分けられます。

Q.eSIMの開通はどのように確かめる?

eSIMでは開通手続きまですべて自分で行います。開通できたかどうかは「111」を発信することで調べられます。111を発信して自動ガイダンスが流れてきたら開通完了です。ガイダンスを聞き、電話を切ってください。

まとめ

まとめ

この記事では、eSIMとは何かについて解説しました。eSIMに対応している機種への変更を検討しているときは、まずは以下を確認してください。

  • eSIMに対応している機種か確認する
  • eSIMに対応している通信会社か確認する
  • SIMロックを解除する

1台のスマホで2つの契約ができるデュアルSIMも、eSIMに対応していることが多いです。スマホの利用の幅を広げるためにも、eSIMに注目してみましょう。

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プロフィール
執筆者
YG

携帯販売代理店での営業を経験した後、Webライターとして格安SIMやスマホ・iPhoneなどの通信ジャンルやガジェットレビューを専門としたライティングを5年以上行っています。
日々のスマホの活用がより快適に、そして料金の節約にもつながるような情報を発信しています。

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編集者
ニックネーム

スマホ・格安SIM・iPhoneジャンルを担当。
携帯ショップやコールセンターで働いていた経歴も活かして、複雑で難しいイメージのある携帯料金を「丁寧・わかりやすい」と思ってもらえるような記事作り、解説を心がけています。
メイン回線でahamo、サブ回線は楽天モバイルの二刀流で利用中。

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