昨今の円安などの影響による物価上昇を背景に、日々の生活費の節約や固定費の見直しなどを行おうと意識されている方も増えているのではないでしょうか?
その場合の見直すポイントとしてよく上げられるのが、ネットやスマホの通信固定費の節約です。
日本国内ではドコモ、au、ソフトバンクの3キャリアで契約をし自分の番号を持つ流れでしたが、月額料金が世界基準でも高いことが問題視され、2020年頃からプラン内容のリニューアルや格安プランの登場によって、以前より安く利用できるプランが増えています。
また、月額料金が1,000円以下に抑えられる場合もある格安SIMも知名度が向上したことで、近年大手キャリアから乗り換える人が増えているとされています。
しかし、これまで大手キャリアを利用されていた方であれば、「格安SIMって自分で設定がしないといけなかったりで難しいんでしょう?」 「繋がりやすさが悪くならないか不安」などの理由で一歩踏み出しづらい方は、店舗がある格安SIMを選び、サポートしてもらうことも可能で。
この記事では、月額の通信費が節約できると言われている格安SIMホとはどのようなサービスなのか? なぜ安い料金プランを提供できるのでしょうか、その仕組みを解説します。
格安SIM・格安スマホとは?
一般的に認知されている「格安SIM」「格安スマホ」について、今使っているドコモやau、ソフトバンクから乗り換えると月額料金が安くなる印象を持っている人が多いのではないでしょうか。
簡単に説明すると、みなさんがお使いのスマホの中には「SIMカード」が入っており、そのSIMカードが格安プラン(格安SIM)で使えるといったものになります。
SIMカードってなに?
そもそも、スマホの中にSIMカードが入ってるのをご存知でしょうか?
SIMカードには契約者の情報や電話番号が記録されています。そのため、SIMカードを取り出すと電話がかけれなくなる一方で、抜いたSIMカードを他のSIMロックがかかっていないスマホに挿すことで、自分の電話番号や契約プランの内容でそのままで使うことができます。
SIMカードにはサイズがあり、「標準SIM」「micro SIM」「nano SIM」の3種類です。スマホ本体のSIMトレイのサイズに合わせて使用できます。最近の端末ではiPhoneを始め、ほとんどnano SIMが採用されています。
なお最近では、物理的なSIMではなくデジタルで端末側に記録する「eSIM」というサービスも対応機種や対応する事業者が拡大しつつあります。
「eSIM」は申し込んだ際にSIMカードの発送を待つ必要がないので、最短で申込みから1時間以内に利用できる場合もあるなど、素早く利用を開始できる点もポイントです。【格安料金の秘密】キャリアの回線を一部借りて安くなっている
なぜ格安SIMは月額料金がキャリアのプランより格安に使えるんでしょうか? それはずばりキャリアの回線を一部借りて運営することで通信事業者側で料金設定することができ、通信設備に関する費用を削減することで安く設定できるんです。
通信設備を持つ事業者を「MNO」、その通信設備の一部を借りて通信サービスを提供している事業者を「MVNO」と呼びます。MVNOはドコモやau、ソフトバンクなどよりも安いプランを展開しているので、一般的に「格安SIM」と呼ばれています。
ただ、最近ではドコモ、au、ソフトバンクの新プラン「ahamo」「povo」「LINEMO」、新しくキャリア参入した「楽天モバイル」といった、無制限、大容量プランを安く使えるプランも展開されており、総称して格安SIM、格安スマホ、格安プランと言われています。
格安SIMのメリット、デメリット・注意点
格安SIM・格安スマホには、キャリアにないメリットもあるのですが、デメリット・注意点もあります。ここでは参考までにメリット・デメリットをピックアップしてまとめてみます。
格安SIMのメリット・デメリット、注意点
メリット | デメリット |
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月額料金が安い
格安SIM・格安スマホの魅力は「月額料金が安くすませられる」ことにあります。音声対応SIMでも、選択するデータ容量にもよりますが1,000円代〜利用することも可能です。
最近では主流になってきた、テレワークが主体で自宅のWiFiを活用しているため、あまりスマホのデータ通信を使わないといった人にも通信費の節約が可能なのでおすすめです。
データ通信専用プラン
データ通信用に2台目を持ちたい、モバイルルーター、ホームルーターに挿してデータ通信をしたいなど、通話機能までいらないが、データ通信は利用したい人もいるのではないでしょうか。
そんな人には、格安SIMには音声対応プランの他に「データ通信専用プラン」も選べるので、月額料金が安くすますこともできます。自身の使い方によって利用することができます。
小容量~大容量までプランが選べる
通信キャリアの回線を一部借り、サービスを提供しているので料金プランが多岐に分かれて展開されているのも、格安SIM・格安スマホの特徴です。
1GB〜20GB以上のデータ通信容量の中からプランを選ぶことができるので、乗り換え前に先月のデータ通信量を確認してみてください。そちらを参考に、プランを選んでみてください。
スマホとセットでも契約できる
自身が使っているスマホをそのまま使いたい場合は、SIMカードのみの乗り換えで使うことも可能ですが、そもそもスマホごと乗り換えたい!と思ってる人には格安SIMと端末をセットで申し込むのがおすすめです。SIMのみだけでなく、端末もセットで購入できる格安SIM事業者もあるので、チェックしてみましょう。
端末セールを実施する格安SIM事業者もあるので、月額料金も安く端末自体もお得に乗り換えることも可能です。
クレジットカード払いが多い
通信料金のお支払いですが、格安SIM事業者のほとんどがクレジットカード払いが主流になっています。オンラインで申込みする際に、クレジットカード情報を入力して進める必要があります。
UQモバイルや店舗対応のXmobileでは口座振替に対応しているなど、一部の格安SIM事業者では口座振替にも対応しているので、あらかじめ確認してみるのが安心です。
LINEのID検索に対応していない
スマホの普及にともなって、メールよりも親近感がわき手軽にコミュニケーションがとれるチャットツール「LINE」も国内で利用する人は多いです。
格安SIMでは昔から、LINEのID検索に対応していないので、キャリアから移行することがネックになってる人もいました。
ただ、最近ではmineoやUQモバイル、ワイモバイルなど対応している事業者も増えてきました。よくLINEを使う人はあらかじめ公式サイトから確認しておきましょう。
キャリアメール
ドコモやソフトバンクを契約すると、「@docomo.ne.jp」「@softbank.ne.jp」のメールアドレスが付与され、特に設定は不要で最初から利用ができ、会員登録などメールアドレスを使っていた人も多いと思います。
格安SIMだと、このキャリアメールが利用できません。乗り換えてしまうと無料でアドレスの移行まではできないからです。Gmailや、UQモバイル、ワイモバイルで無料で付与されるアドレスを利用することになります。
ただ、月額330円でキャリアメールをそのまま使えるサービスが各キャリアから出たので有料であればアドレスの持ち運びは可能になりました。
格安SIMの気になる疑問点を解説
電話番号は同じものを引き継げるの?
いま使っているスマホの電話番号はそのまま乗り換える(MNP)することができます。乗り換える前の事業者からMNP予約番号を取得し、乗り換え先の事業者で手続きをします。店舗対応しているところはそのままお店で可能ですし、オンラインでも手続き可能です。
月額料金はいくらなの?
格安SIMの平均月額は1,500円〜3,000円くらいが相場になっています。もちろん、利用するデータ容量(GB)によって変わりますので、各会社で確認するようにしましょう。
通信、通話品質はいいの?
格安SIMは、キャリアの通信網を利用してサービスを提供しているので基本的には全国区で問題なく使うことができます。通信・通話品質に関して、利用する端末や、場所などの環境、時間帯によって違ってはくるのですが、利用者が多くなってくると繋がりにくい時間帯があることも確かです。
移行後の設定方法は簡単なの?
手順が分かっていればそこまで難しいものではありません。
基本的には下記の手順です。
- MNP開通手続きをする
- SIMカードをセットする
- スマホ側の設定をする(APN、通信事業者を選択)
- 回線が使えてるか確認
オンラインで手続きした場合、手順の流れの書類や公式サイトにて手順のやり方が掲載していますので、その流れ通りに行えば大丈夫です。
不安な人は、店舗がある格安SIMを選ぶようにしお店でサポートしてもらうのが安心です。
まとめ
格安SIM・格安スマホのおさえておきたいポイント
メリット | デメリット |
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選び方のポイント | |
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初めて、格安SIM・格安スマホに乗り換える際に少し不安かもしれませんが、あらかじめメリットやデメリットを確認しておいて自分にあったプランを選ぶことで後悔せずに使うことができるでしょう。
格安SIM、格安スマホにはスマホとセットで乗り換えることも可能ですが、いま使っているスマホにSIMカードの乗り換えだけでも利用できるので、家計の見直し、通信費の見直しに検討してみてはいかがでしょうか。
自分にはやっぱり、少し難しそう、、、。と思った人は、店舗で申込可能な格安SIMもあるので、お店でサポートしてもらい、安心・納得した上で乗り換えることをおすすめします。